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平成25年度の有害物質のモニタリング検査結果について

1 かび毒

 有害物質の指導基準が設定されているアフラトキシンB1、デオキシニバレノール、ゼアラレノンを始めとする19成分について、配混合飼料及び26種類の飼料原料のモニタリングを実施した。

1) アフラトキシンB1

 配合飼料は230点実施し、最大値は乳用牛飼育用配合飼料で0.01 mg/kgであり、基準値(幼令期用及び乳用牛用0.01 mg/kg、その他の家畜等用0.02 mg/kg)を超えるものはなかった。
 原料は238点実施し、とうもろこし及びその副産原料、マイロ、大麦、キャッサバ、ふすま、大豆皮、大豆油かす、ビートパルプから検出されており、各原料の最大値はとうもろこし(0.016 mg/kg、米国産)、マイロ(0.0005 mg/kg、米国産)、大麦(0.011 mg/kg、カナダ産)、キャッサバ(0.0006 mg/kg、タイ産)、コーングルテンミール(0.008 mg/kg、米国産)、コーングルテンフィード(0.014 mg/kg、国産)、とうもろこしジスチラーズグレイン(0.002 mg/kg、米国産)、とうもろこしジスチラーズグレインソリュブル(0.006 mg/kg、米国産)、ホミニーフィード(0.007 mg/kg、国産)、ふすま(0.0009 mg/kg、国産)、大豆皮(0.001 mg/kg、国産)大豆油かす(0.005 mg/kg、インド産)、ビートパルプ(0.007 mg/kg、カナダ産)であった。

2) デオキシニバレノール

 配合飼料は230点実施し、最大値は肉用牛肥育用配合飼料で1.4 mg/kgであり、基準値(生後3ヶ月以上の牛用4 mg/kg、その他の家畜等用1 mg/kg)を超えるものはなかった。
 原料は238点実施し、主にとうもろこし及び副産原料、麦類及び副産原料、マイロ、キャッサバ、米ぬか、なたね油かす、大豆油かす、ビートパルプから検出されており、主な原料の最大値は、とうもろこし(1.1 mg/kg、ウクライナ産)、マイロ(0.035 mg/kg、アルゼンチン産)、小麦(0.77 mg/kg、カナダ産)、大麦(0.26 mg/kg、カナダ産)、キャッサバ(0.077 mg/kg、タイ産)、末粉(0.085 mg/kg、国産)、圧ぺん大麦(0.17 mg/kg、国産)、米ぬか(0.041 mg/kg、国産)、コーングルテンフィード(3.6 mg/kg、中国産)、コーングルテンミール(0.34 mg/kg、中国産)、ふすま(0.59 mg/kg、スリランカ産)、とうもろこしジスチラーズグレイン(1.9 mg/kg、米国産)、とうもろこしジスチラーズグレインソリュブル(7.4 mg/kg、米国産)、麦ぬか(0.025 mg/kg、国産)、ホミニーフィード(0.15 mg/kg、国産)、なたね油かす(0.12 mg/kg、国産)、大豆油かす(0.035 mg/kg、インド産)、ビートパルプ(0.084 mg/kg、カナダ産)であった。

3) ゼアラレノン

 配合飼料は230点実施し、最大値は肉牛繁殖用配合飼料で0.21 mg/kgであり、基準値1 mg/kgを超えるものはなかった。
 原料は237点実施し、主にとうもろこし及び副産原料、麦類及び副産原料、マイロ、綿実、キャッサバ、米ぬか、米ぬか油かす、大豆皮、なたね油かす、大豆油かす、やし中果皮、ごま油かす、ビートパルプから検出されており、主な原料の最大値は、とうもろこし(0.36 mg/kg、ブラジル産)、マイロ(0.17 mg/kg、米国産)、小麦(0.025 mg/kg、米国産)、大麦(0.021 mg/kg、カナダ産)、綿実(0.009 mg/kg、オーストラリア産)、キャッサバ(0.005 mg/kg、タイ産)、米ぬか(0.013 mg/kg、国産)、米ぬか油かす(0.006 mg/kg,国産)、コーングルテンフィード(0.94 mg/kg、中国産)、コーングルテンミール(0.98 mg/kg、中国産)、ふすま(0.016 mg/kg、スリランカ産)、大豆皮(0.008 mg/kg、国産)、とうもろこしジスチラーズグレイン(0.096 mg/kg、米国産)、ホミニーフィード(0.012 mg/kg、国産)、とうもろこしジスチラーズグレインソリュブル(0.16 mg/kg、米国産)、なたね油かす(0.002 mg/kg、国産)、大豆油かす(0.012 mg/kg、中国産)、ごま油かす(0.007 mg/kg、国産)、やし中果皮(0.019 mg/kg、フィリピン産)、ビートパルプ(0.075 mg/kg、カナダ産)であった。

2 重金属

 有害物質の指導基準が設定されているカドミウム、鉛、ひ素及び水銀について配混合飼料及び魚粉等点のモニタリングを実施した。

1) カドミウム

 配合飼料は156点実施し、最大値は成鶏飼育用の0.28 mg/kgであり、基準値1 mg/kgを超えるものはなかった。
 原料は魚粉等32点実施し、最大値は魚粉の1.9 mg/kg(国産)であり、基準値3 mg/kgを超えるものはなかった。

2) 鉛

 配合飼料は156点実施し、最大値は肉用牛肥育用配合飼料の1.3 mg/kgであり、基準値3 mg/kgを超えるものはなかった。
 原料は魚粉等32点実施し、最大値は魚粉の3.8 mg/kg(国産)であり、基準値7 mg/kgを超えるものはなかった。

3) ひ素

 配合飼料は14点実施し、最大値は中すう育成用配合飼料の0.88 mg/kgであり、基準値2 mg/kgを超えるものはなかった。
 原料は稲わら2点実施し、最大値は稲わらの2.3 mg/kg(中国産)であり、基準値7 mg/kgを超えるものはなかった。

4) 水銀

 配合飼料は156点実施し、最大値は大すう育成用配合飼料の0.18 mg/kgであり、基準値0.4 mg/kgを超えるものはなかった。
 原料は魚粉等32点実施し、最大値は魚粉の1 mg/kg(国産)であり、基準値1 mg/kgを超えるものはなかった。

3 農薬

 省令で基準が設定されている成分を含む142成分についてモニタリングを実施した。
 そのうち主に検出された農薬のモニタリング結果は、以下のとおりであった。基準値を超えたものはなかった。基準が設定されていない成分についても家畜に影響を及ぼしたり、畜産物に残留する可能性がある濃度を超えるものはなかった。
 配合飼料は130成分について実施し、検出された農薬は9成分174点であった。成分別の検出数(最大値)は、ピリミホスメチル112点(520 μg/kg)、クロルピリホスメチル31点(740 μg/kg)、マラチオン9点(92 μg/kg)、フェニトロチオン7点(210 μg/kg)、ビフェントリン5点(40 μg/kg)、クロルピリホス3点(13 μg/kg)、フェンブコナゾール3点(35 μg/kg)、クロルプロファム2点(200 μg/kg)、ジフェノコナゾール2点(50 μg/kg)であった。
 原料は135成分について実施し、検出された農薬は22成分75点であった。成分別の検出数(種類、産地、最大値)は、クロルピリホスメチル16点(とうもろこし、アルゼンチン産、1000 μg/kg)、ピリミホスメチル16点(とうもろこし、ブラジル産、1200 μg/kg)、マラチオン10点(ふすま、国産、150 μg/kg)、カズサホス3点(チモシー、米国産、96 μg/kg)、グルホシネート3点(とうもろこし、ブラジル産、61 μg/kg)、シハロトリン3点(スーダングラス、米国産、100 μg/kg)、フェンブコナゾール3点(チモシー、カナダ産、46 μg/kg)、プロピコナゾール3点(ライグラス、米国産、2800 μg/kg)、アセフェート2点(大豆皮、国産、230 μg/kg)、テブコナゾール2点(オーツヘイ、1200 μg/kg、オーストラリア産)、ビフェントリン2点(とうもろこし、ブラジル産、89 μg/kg)、フルトラニル2点(米ぬか油かす、国産、33 μg/kg)、イソフェンホス1点(ふすま、米国産、102 μg/kg)、クロルピリホス1点(とうもろこし、アルゼンチン産、55 μg/kg)、デルタメトリン及びトラロメトリン1点(コーングルテンフィード、170 μg/kg、国産)、トルクロホスメチル1点(ふすま、米国産、91 μg/kg)、フェニトロチオン1点(米ぬか、国産、45 μg/kg)、フェンスルホチオン1点(えん麦、オーストラリア産、57 μg/kg)、フェンバレレート1点(ふすま、国産、21 μg/kg)、フルシトリネート1点(DDGS、33 μg/kg、米国産)、ペンディメタリン1点(バミューダグラス、82 μg/kg、米国産)、メトミノストロビン1点(米ぬか、国産、27 μg/kg)であった。

4 その他

1) 硝酸態窒素

 乾牧草についてスーダングラス8点、アルファルファ7点の15点のモニタリングを実施した。最大値はスーダングラス(米国産)で1600 mg/kg、アルファルファ(米国産)で860 mg/kgであった。

2) メラミン

 配合飼料14点及び魚粉18点実施し、検出されたものはなかった。

 各項目における点数は、分析を実施したサンプル数ではなく、分析を実施したのべ成分点数である。
 なお、成分ごとの検査件数、検出件数、最大値、平均値につきましては、こちらをご覧ください。
  http://www.famic.go.jp/ffis/feed/info/sub2.html

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