R7年4月~R7年4月の有害物質のモニタリング検査結果について(速報)
1 かび毒
有害物質の指導基準又は管理基準が設定されているアフラトキシンB1、デオキシニバレノール、ゼアラレノン、フモニシンを始めとする24成分について、配混合飼料及び15種類の飼料原料のモニタリングを実施した。
そのうち主なかび毒のモニタリング結果は、以下のとおりであった。
1) アフラトキシンB1
配混合飼料は11点実施し、検出したものはなかった。
原料は19点実施し、とうもろこしから検出されており、最大値はとうもろこし(0.0007 mg/kg、米国産)であった。
2) デオキシニバレノール
配混合飼料は11点実施し、最大値は牛数種用配合飼料 0.64mg/kgであり、 管理基準値(反すう動物(ほ乳期のものを除く。)に給与される配合飼料3 mg/kg、家畜(反すう動物(ほ乳期のものを除く。)を除く。)及び家きんに給与される飼料1 mg/kg)を超えるものはなかった。
原料は20点実施し、主にとうもろこし、ふすまから検出されており、最大値は、とうもろこし(1.2 mg/kg、米国産)、ふすま(0.13mg/kg、国産)であった。
3) ゼアラレノン
配混合飼料は11点実施し、最大値は成鶏飼育用配合飼料で0.056 mg/kgであり、管理基準値(家畜及び家きんに給与される配合飼料0.5 mg/kg)を超えるものはなかった。
原料は19点実施し、主にとうもろこし、ふすまから検出されており、主な原料の最大値は、とうもろこし(0.21 mg/kg、米国産)、DDGS(0.21 mg/kg、米国産)、ふすま(0.009mg/kg、国産)であった。
4) フモニシン(B1+B2+B3)
配混合飼料は11点実施し、最大値は成鶏飼育用配合飼料で1.4 mg/kgであり、管理基準値(家畜及び家きんに給与される配合飼料4 mg/kg)を超えるものはなかった。
原料は8点実施し、とうもろこしから最大値0.89 mg/kg(米国産)検出された。
2 重金属
有害物質の管理基準が設定されているカドミウム、鉛、ひ素及び水銀について配混合飼料、魚粉及び乾牧草のモニタリングを実施した。
1) カドミウム
配混合飼料は4点実施し、管理基準が設定されている配合飼料における最大値は成鶏飼育用配合飼料の0.1 mg/kgであり、管理基準値0.8 mg/kgを超えるものはなかった。
原料は魚粉等3点実施し、最大値は魚粉の1.4 mg/kg(国産)であり、管理基準値3 mg/kgを超えるものはなかった。
2) 鉛
配混合飼料は4点実施し、管理基準が設定されている配合飼料からの検出はなかった。
原料は魚粉等3点実施し、最大値は魚粉の0.5 mg/kg(国産)であり、 管理基準値7 mg/kgを超えるものはなかった。
3) ひ素
配混合飼料は4点実施し、管理基準が設定されている配合飼料における最大値は成鶏飼育用配合飼料の0.09 mg/kgであり、管理基準値2 mg/kgを超えるものはなかった。
原料は魚粉等3点実施し、最大値は魚粉の6.7 mg/kg(国産)であり、管理基準値15 mg/kgを超えるものはなかった。
4) 水銀
配混合飼料は4点実施し、管理基準が設定されている配合飼料における最大値はその他の混合飼料の0.02 mg/kgであり、管理基準値0.2 mg/kgを超えるものはなかった。
原料は魚粉等3点実施し、最大値は魚粉の0.51 mg/kg(国産)であり、管理基準値1 mg/kgを超えるものはなかった。
3 農薬
省令で基準が設定されている成分を含む55成分についてモニタリングを実施した。そのうち主に検出された農薬のモニタリング結果は、以下のとおりであった。
基準値を超えたものはなかった。また、基準が設定されていない成分については家畜に影響を及ぼしたり、畜産物に残留する可能性がある濃度を超えるものはなかった。
配混合飼料は55成分について実施し、検出された農薬は1成分1点であり、デルタメトリン及びトラロメトリン0.029 mg/kgであった。
原料は、55成分について実施し、検出された農薬は1成分ビフェントリンの2点であり、種類、産地、最大値は、(チモシー、米国、0.058 mg/kg)、(オーチャードグラス、米国、2 mg/kg)であった。
注
各項目における点数は、分析を実施したサンプル数ではなく、分析を実施したのべ成分点数である。
なお、成分ごとの検査件数、検出件数、最大値、平均値につきましては、こちらをご覧ください。
http://www.famic.go.jp/ffis/feed/info/sub2.html