このページの本文へ移動

飼料へのシアヌル酸混入事例について

30消安第2631号 
平成30年8月17日 

農林水産省消費・安全局畜水産安全管理課長 

飼料へのシアヌル酸混入事例について

 このたび、我が国で製造された養殖水産動物用配合飼料からシアヌル酸が検出されるという事例が発生しました。この原因を調査したところ、シアヌル酸は、当該飼料の原料であるベトナム産イカミールに含まれていたことが判明し、ベトナムにおいて当該イカミールを製造した事業場で製造されたエビ殻ミール及び魚粉からもシアヌル酸が検出されました。シアヌル酸はメラミンと構造が類似した窒素を多く含む物質であり、今回の事例は、ベトナムの当該事業場において、動物質性飼料の粗たん白質含有量を実際よりも高く見せるためシアヌル酸を混入した可能性が高いと考えられます。
 畜水産物からシアヌル酸が検出されると、その由来によっては食品衛生法(昭和22 年法律第233 号)第11 条第3項の規制(いわゆる「ポジティブリスト制度」)の対象となり、残留基準(水産物においては0.01 ppm)に抵触する恐れがあります。
 このため、飼料原料の輸入及び輸入飼料原料を使用した飼料の製造に当たっては、飼料等の適正製造規範(GMP)ガイドライン(平成27 年6月17 日付け27 消安第1853 号農林水産省消費・安全局長通知)第3の3の規定に基づき、下記の事項に留意するよう、貴下会員に対して周知をお願いします。
 なお、今回の事例を踏まえ、飼料の有害物質の指導基準及び管理基準(昭和63 年10 月14 日付け63 畜B 第2050 号農林水産省畜産局長通知)において、シアヌル酸の管理基準の設定を検討していることを申し添えます。


1.飼料輸入業者は、飼料原料(特に、魚粉等粗たん白質の含有量に応じて価格が変動するもの)を調達する際、輸出国の供給者とメラミン及びシアヌル酸が混入していない飼料原料を供給する旨の契約を締結する等、混入防止のための管理を行うこと。
2.飼料製造業者は、飼料原料の受入れに当たり、飼料輸入業者の1.の管理状況を確認すること。

▲このページの先頭に戻る