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飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令の施行等について

2消安第 897号 
令和2年5月28日 

農林水産省消費・安全局長

飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令の施行等について

 飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の一部を改正する省令(令和2年農林水産省令第38号)が令和2年5月28日付けで公布・施行されました。
 本省令の内容については、下記のとおりですので、御了知の上、貴管下関係者に対する周知徹底につき御協力をお願いします。
 また、本省令の施行及び今般実施したBSEに係る飼料規制の見直しに伴い、次の通知を別紙新旧対照表のとおり改正したので、併せて御了知の上、事務の参考としてください。

① 「飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令の規定に基づく動物由来たん白質及び動物性油脂の農林水産大臣の確認手続について」(平成17年3月11 日付け16 消安第9574 号農林水産省消費・安全局長通知。以下「確認通知」という。) 別紙1
② 「牛海綿状脳症発生防止のための飼料規制の遵守に係る検査・指導の実施について」(平成17 年10 月31 日付け17 消安第5656 号農林水産省消費・安全局長通知。以下「BSE検査通知」という。) 別紙2
③ 「飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律の運用について」(平成13 年3月30 日付け12 生畜第1826 号農林水産省生産局長、水産庁長官通知。以下「運用通知」という。) 別紙3
④ 「ペットフード用及び肥料用の肉骨粉等の当面の取扱いについて」(平成13年11 月1日付け13 生畜第4104 号農林水産省生産局長、水産庁長官通知。以下「ペットフード用肉骨粉等通知」という。) 別紙4


第1 本省令及び今般実施したBSEに係る飼料規制の見直しの趣旨
1 動物由来の肉骨粉、加水分解たん白又は蒸製骨粉(以下「肉骨粉等」という。)は、たん白質に富む原料として飼料に利用されてきたが、BSE発生を契機として、動物由来たん白質の飼料利用を禁止した。その後、科学的知見に基づき、BSEに係る飼料規制の見直しを行ってきた。
2 今般、我が国におけるBSE発生リスクの低下、未利用資源を有効活用する必要性等を踏まえ、以下の見直しを行った。
① 豚、鶏又はうずらを対象とする飼料に含めることができる動物由来たん白質として、馬に由来する肉骨粉等を追加する。
② 豚、鶏、うずら又は養殖水産動物を対象とする飼料に含めることができる豚及び家きんに由来する原料を混合して製造された肉骨粉等(以下「原料混合肉骨粉等」という。)の原料として、馬に由来する原料を追加する。
③ ②により馬に由来する原料を混合できることとした原料混合肉骨粉等を製造するための豚、馬又は家きんに由来する原料の混合収集を可能(由来する動物の種類ごとに分別された原料の混合を、製造工程の原料投入口で行うことを要しないこと)とする。
④ 養殖水産動物を対象とする飼料に含めることができる牛に由来する血粉又は血しょうたん白の輸入並びにペットフード原料用の牛に由来する血粉及び血しょうたん白の利用及び輸入を再開する。
⑤ 牛肉等を扱っている食品加工工場から排出される残さを、牛肉等が混入しない管理措置を要件とした上で、肉骨粉等の原料として利用可能とする。
⑥ 飼料の安全性の確保及び品質の改善に関する法律(昭和28 年法律第35 号。以下「法」という。)に基づくBSEに係る飼料規制の遵守状況を確認するための立入検査等について、監視対象となる畜産農家や飼料製造事業場のリスク等に応じて頻度を見直す。

第2 本省令の概要
1 「動物由来たん白質又は動物由来たん白質を原料とする飼料の成分規格」(省令別表第1)の一部改正
① 「豚、鶏又はうずらを対象とする飼料に含むことができる動物由来たん白質」として、「馬に由来する肉骨粉等であって、これら以外のたん白質の製造工程と完全に分離された工程において製造されたことについて農林水産大臣の確認を受けたもの(以下「確認済馬肉骨粉等」という。)」を追加する。(第1の2の①関係)。
② 「原料混合肉骨粉等」の原料として、「馬に由来する原料」を追加するとともに、製造工程の原料投入口で原料を混合する要件を削除する。(第1の2の②及び③関係)。
2 「動物由来たん白質又は動物由来たん白質を原料とする飼料の表示の基準」(省令別表第1)の一部改正
「動物由来たん白質又は動物由来たん白質を原料とする飼料の表示の基準」の対象として、「確認済馬肉骨粉等」を追加する。

第3 確認通知の改正の概要
1 馬肉骨粉等の確認基準の新設
 馬に由来する肉骨粉等の製造業者の製造基準及び原料収集先の確認基準を設定する。(第1の2の①関係)。
2 原料混合肉骨粉等製造業者の確認基準の改正
 豚及び家きんに由来する原料を混合して製造された肉骨粉等の製造業者の製造基準を改正し、馬に由来する原料を追加するとともに、豚、馬又は家きんに由来する原料の混合収集を可能とするための規定を整備する。
3 輸入業者の確認基準の改正
 輸入先の事業場の基準に、牛に由来する血粉及び血しょうたん白の条件の規定を設定する。(第1の2の④関係)。
4 原料収集先として食品加工工場が規定されている動物由来たん白質(豚肉骨粉等製造業者、馬肉骨粉等製造業者、チキンミール等製造業者、原料混合肉骨粉等製造業者、魚粉等製造業者及び食品残さ等利用飼料製造業者)の原料収集先の確認基準の改正
 原料収集先の確認基準における牛、めん羊、山羊及びしかに由来する加工食品残さの規定を改正する。(第1の2の⑤関係)。

第4 BSE検査通知の改正の概要
 法に基づく立入検査等の業務を行う際の検査・指導の優先度に、「飼料等の適正製造規範(GMP)ガイドラインの制定について」(平成27年6月1日付け27消安第1853号農林水産省消費・安全局長通知)に基づく適合確認を受けた事業場の優先度を追加する。(第1の2の⑥関係)。
 また、牛飼養農家について、牛のみを飼養する場合の優先度を下げ、豚、鶏等を併せて飼養する場合を優先化する。

第5 運用通知の改正の概要
 第1の2の①及び②関係について、所要の改正を行う。

第6 ペットフード用肉骨粉等通知の改正の概要
1 牛に由来する血粉、乾燥血漿その他の血液製品の製造基準を新設するとともに、輸入業者の確認基準を改正し、輸入先の事業場の基準に、牛に由来する血粉、乾燥血漿その他の血液製品に関する基準を追加する。(第1の2の④関係)。
2 第1の2の①及び②関係について、所要の改正を行う。

第7 留意事項
 改正前の省令の規定により、豚及び家きんに由来する原料を混合して製造された肉骨粉、加水分解たん白及び蒸製骨粉の農林水産大臣による確認を受けた製造工程については、改正後、豚、馬及び家きんに由来する原料を混合して製造された肉骨粉、加水分解たん白及び蒸製骨粉の製造工程についての農林水産大臣による確認を受けたものとみなす。

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