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調査研究報告 第33号(平成21年10月)

  • 3301 無機分析による乾しいたけの栽培方法及び原料原産地判別法の再検討(PDF:243KB)

    乾しいたけの栽培方法及び原料原産地判別法について、判別の指標となる無機元素組成は生育環境あるいは生産地や生産量の推移等から変動する可能性があることから、最近生産された産地の由来の確かな試料を収集し、改めて判別法の再検討を行った。

    収集した試料を現在の判別モデルにより判別したところ、栽培方法の判別的中率は、原木栽培品、菌床栽培品でそれぞれ99 %、100 %であり、原料原産地の判別的中率は、国産、中国産原木栽培品でそれぞれ97 %、72 %であった。また、今回収集した試料を含めて新たに構築した原料原産地の判別モデルの国産、中国産の判別的中率は、それぞれ97 %、75 %と現在の判別モデルとほぼ同じであったことから、現行の判別法は、更新の必要はなく、現在流通している試料にも十分に適用が可能であることが確認された。

  • 3302 炭素・窒素安定同位体比による豚肉の産地判別の検討(PDF:239KB)

    国内で流通している国産豚肉51件及び外国産豚肉160件について、炭素・窒素安定同位体比の測定を行った。その結果、国産豚肉とデンマーク産豚肉については判別できる可能性が高いと認められたが、国産豚肉と米国産豚肉及びカナダ産豚肉については、炭素・窒素安定同位体比だけでは十分に判別することができなかった。

  • 3303 近赤外分析による凍結履歴判別法の検討(PDF:426KB)

    クロマグロにおける凍結履歴の有無を判別するために、光ファイバーケーブル近赤外分光計により近赤外領域の吸光度の測定を行った。非凍結群と凍結-解凍群間の近赤外領域(750~1050 nm)における吸光度の二次微分値について両群間で有意水準1 %のt検定を行い有意な差が見られた波長域の吸光度の二次微分値を用い、判別分析を行った。その結果から判別関数を作成したところ非凍結試料で85.0 %(n=20)、凍結-解凍試料で100.0 %(n=18)、供試料全体で92.1 %(n=38)の判別率(非凍結群又は凍結-解凍の各個体を正しく凍結履歴なし又はありと判別する割合)となる関数が得られた。本研究により近赤外分析がクロマグロ凍結履歴判別に利用できる可能性が示唆された。

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