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特殊肥料の品質表示基準を定める件

   平成12年 8月31日 農林水産省告示第1163号 施行 平成12年10月 1日
改正 平成13年10月15日 農林水産省告示第1377号 施行 即日
   平成16年 1月15日 農林水産省告示第 72号 施行 平成16年 5月 1日
   平成16年10月25日 農林水産省告示第1926号 施行 平成16年11月 1日
   平成17年 2月28日 農林水産省告示第 364号 施行 平成17年 4月 1日
   平成26年 9月 1日 農林水産省告示第1151号 施行 平成26年10月 1日
   平成30年 2月 9日 農林水産省告示第 329号 施行 即日
   令和 2年 2月28日 農林水産省告示第 397号 施行 令和 2年 4月 1日
   令和 2年10月27日 農林水産省告示第2087号 施行 令和 2年12月 1日
   令和 3年 6月14日 農林水産省告示第1012号 施行 令和 3年12月 1日

特殊肥料の品質表示基準

第1 表示事項
 特殊肥料の品質に関し表示すべき事項(以下「表示事項」という。)は、別表のとおりとする。
第2 遵守事項
1 表示事項の表示の方法
 第1に規定する表示事項の表示に際しては、生産業者、輸入業者又は販売業者は、次に規定するところによらなければならない。
(1) 肥料の名称
 当該肥料の生産業者又は輸入業者が肥料の品質の確保等に関する法律(昭和25年法律第127号。以下「法」という。)第22条第1項の規定に基づき都道府県知事に届け出た肥料の名称とすること。
(2) 肥料の種類
 別表の肥料の種類の項に掲げる名称を用いること。ただし、堆肥(汚泥又は魚介類の臓器を原料として生産されるものを除く。)にあっては、「堆肥」と表示することができる。
(3) 届出をした都道府県
 生産業者又は輸入業者にあっては法第22条第1項の規定に基づき届け出た都道府県を、販売業者にあっては法第23条の規定に基づき届け出た都道府県を、それぞれ表示すること。
(4) 表示者の氏名又は名称及び住所
 表示者は、当該表示を行った生産業者、輸入業者又は販売業者とすること。
(5) 正味重量
 正味重量は、キログラム単位で記載すること。ただし、容積量をリットル単位で併記することができる。
(6) 生産(輸入)した年月
ア 次の例のいずれかにより記載すること。
(ア) 平成12年4月
(イ) 12.4
(ウ) 2000.4
イ 生産し、又は輸入した年月を販売業者が知らないときは、「生産(輸入)した年月」を「表示をした年月」として、表示をした年月を記載すること。
(7) 原料
ア 原料名は、次の区分に応じて記載すること。
(ア) 堆肥及び動物の排せつ物
 原料名は、「鶏ふん」、「もみがら」等最も一般的な名称をもって記載すること。昭和25年6月20日農林省告示第177号(特殊肥料等を指定する件)の一の(ハ)に規定する特殊肥料(以下「混合特殊肥料」という。)を原料として使用する場合にあっては、「混合特殊肥料」の字句を用いず、当該混合特殊肥料の原料として使用した特殊肥料の種類(堆肥又は動物の排せつ物を当該混合特殊肥料の原料として使用している場合には、「堆肥」又は「動物の排せつ物」の字句を用いず、当該堆肥又は動物の排せつ物の原料の最も一般的な名称)をもって記載すること。
(イ) 混合特殊肥料
 原料名は、昭和25年6月20日農林省告示第177号(特殊肥料等を指定する件)の一の(イ)又は(ロ)に掲げる特殊肥料の種類をもって記載すること。
 また、堆肥又は動物の排せつ物を原料として使用する場合には、「堆肥」又は「動物の排せつ物」の字句の次に〔 〕を付し、〔 〕の中に当該肥料の原料を(ア)の記載方法に従い記載すること。
 混合特殊肥料を原料として使用する場合には、「混合特殊肥料」の字句を用いず、当該混合特殊肥料の原料である特殊肥料の指定名を記載すること。
イ 生産に当たって使用された重量の大きい原料から順に、その旨を記載すること(〔 〕内に記載する場合を含む。)。混合特殊肥料を原料として使用する場合には、「混合特殊肥料」の字句を用いず、当該混合特殊肥料の原料として使用した特殊肥料を重量の大きいものから順に記載すること。
ウ 生産に当たって動物由来たん白質(飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令(昭和51年農林省令第35号)別表第1の2の(1)に定める動物由来たん白質であって、同(1)の表の第2欄に定める確認済ゼラチン等以外のものをいう。)が使用されたものについては、次に掲げる場合の区分に応じ、それぞれ次に定める事項を記載すること。
(ア) 牛、めん羊又は山羊(以下「牛等」という。)由来の原料を含まない場合
 この肥料には、動物由来たん白質が入っていますから、家畜等の口に入らないところで保管・使用して下さい。
 (注)動物由来たん白質の次に( )を付し、( )の中にその由来する動物種を記載することができる。
(イ) 牛等由来の原料を含む場合又は原料事情等により含む可能性がある場合
 この肥料には、牛等由来たん白質が入っていますから、家畜等の口に入らないところで保管・使用し、家畜等に与えたり、牧草地等に施用したりしないで下さい。
 (注)牛等由来たん白質の次に( )を付し、( )の中にその由来する動物種を記載することができる。
エ 材料(オに掲げるものを除く。)は、次の区分に応じて記載すること。
(ア) 堆肥
 生産に当たって腐熟を促進する材料が使用されたものについては、その材料の名称を記載すること。また、固結、浮上若しくは悪臭を防止するための材料又は粒状化を促進するための材料(昭和25年6月20日農林省告示第177号(特殊肥料等を指定する件)の別表第二に掲げる材料に限る。(イ)において同じ。)が使用された混合特殊肥料を原料とした堆肥については、その材料の名称を記載すること。
(イ) 混合特殊肥料
 生産に当たって固結、浮上若しくは悪臭を防止するための材料又は粒状化を促進するための材料が使用されたものについては、その材料の名称を記載すること。また、当該材料が使用された混合特殊肥料を原料とした場合にあっては、その材料の名称も記載すること。
オ 生産に当たって肥料の品質の確保等に関する法律施行規則(昭和25年農林省令第64号。以下「規則」という。)別表第1号ホの摂取の防止に効果があると認められる材料が使用されたものについては、その材料の名称及び使用量を記載すること。また、当該材料が使用された特殊肥料を原料とした場合にあっては、その材料の名称も記載すること。
カ アからオまでの記載は、次の表に掲げる例により記載すること。

(原料)
牛ふん、鶏ふん、肉骨粉、わら類、樹皮、骨炭粉末
備考:1 生産に当たって使用された重量の大きい順である。
   2 この肥料には、牛等由来たん白質(牛又は豚に由来するもの)が入っていますから、家畜等の口に入らないところで保管・使用し、家畜等
    に与えたり、牧草地等に施用したりしないで下さい。
   3 腐熟を促進するために尿素を使用したものである。
   4 牛、めん羊、山羊及び鹿による摂取を防止するために消石灰を5%使用したものである。
   5 粒状化を促進するためにこんにゃく飛粉を使用したものである。
   6 固結を防止するためにパーライトを使用したものである。
   7 浮上を防止するためにかんらん岩粉末を使用したものである。
   8 悪臭を防止するためにゼオライトを使用したものである。

(8) 主成分の含有量等
ア 表一の左欄に掲げる主成分の含有量等については、別紙の分析法による分析結果に基づき、それぞれ同表の中欄に掲げる表示の単位を用いて現物当たりの数値で記載すること。ただし、混合特殊肥料にあっては、堆肥又は動物の排せつ物を原料として使用する場合に限り記載すること(炭素窒素比を除く。)。これらの場合において、表示値の誤差の範囲は、同表の右欄に掲げるとおりとする。
イ 表二の左欄に掲げる主成分の含有量等については、別紙の分析方法による分析結果に基づき、規則第11条第9項の表の中欄に掲げる量以上含有する場合に限り、それぞれ表二の中欄に掲げる表示の単位を用いて記載することができる。この場合において、表示値の誤差の範囲は、同表の右欄に掲げるとおりとする。
ウ 現物当たりの数値で記載することが困難な場合には、「主成分の含有量等」を「主成分の含有量等(乾物当たり)」として、乾物当たりの数値及び水分含有量を記載すること。
エ 窒素全量、りん酸全量又は加里全量については、現物当たりの含有量の測定結果が0.5%未満である場合には、「0.5%未満」と記載することができる。
            
表一
項目 表示の単位 誤差の許容範囲
窒素全量 パーセント(%) 表示値が1.5パーセント未満の場合は、プラスマイナス0.3パーセント
表示値が1.5パーセント以上5パーセント未満の場合は、表示値のプラスマイナス20パーセント
表示値が5パーセント以上10パーセント未満の場合は、プラスマイナス1パーセント表示値が10パーセント以上の場合は、表示値のプラスマイナス10パーセント
りん酸全量 パーセント(%)
加里全量 パーセント(%)
銅全量 1キログラム当たりミリグラム(mg/kg) 表示値のプラスマイナス30パーセント
亜鉛全量 1キログラム当たりミリグラム(mg/kg) 表示値のプラスマイナス30パーセント
石灰全量 パーセント(%) 表示値のプラスマイナス20パーセント
炭素窒素比  ― 表示値のプラスマイナス30パーセント
水分含有量 パーセント(%) 表示値のプラスマイナス20パーセント
            
表ニ
主成分 表示の単位 誤差の許容範囲
窒素全量(混合特殊肥料(堆肥又は動物の排せつ物を原料として使用したものを除く。)に限る。)、アンモニア性窒素、硝酸性窒素、りん酸全量 (混合特殊肥料(堆肥又は動物の排せつ物を原料として使用したものを除く。)に限る。)、く溶性りん酸、可溶性りん酸、水溶性りん酸、加里全量(混合特殊肥料(堆肥又は動物の排せつ物を原料として使用したものを除く。)に限る。)、く溶性加里、水溶性加里、アルカリ分、可溶性石灰、く溶性石灰、水溶性石灰、可溶性けい酸、水溶性けい酸、可溶性苦土、く溶性苦土、水溶性苦土、可溶性硫黄 パーセント(%) 表示値が1.5パーセント未満の場合は、プラスマイナス0.3パーセント
表示値が1.5パーセント以上5パーセント未満の場合は、表示値のプラスマイナス20パーセント
表示値が5パーセント以上10パーセント未満の場合は、プラスマイナス1パーセント
表示値が10パーセント以上の場合は、表示値のプラスマイナス10パーセント
可溶性マンガン、く溶性マンガン、水溶性マンガン、く溶性ほう素、水溶性ほう素 パーセント(%) 表示値のプラスマイナス30パーセント
2 表示の様式等
(1) 表示は、容器又は包装を用いる場合にあっては肥料の最小販売単位ごとにその外部の見やすい箇所に次の様式により表示事項を印刷するか又は同様式により表示事項を記載した書面を容器若しくは包装から容易に離れない方法で付すことにより、容器又は包装を用いない場合にあっては当該書面を付すことにより行わなければならない。
表示の様式
(2) (1)の様式の枠内には、別表の肥料の種類ごとの表示事項以外の事項を記載してはならない。
(3) 表示に用いる文字及び数字の色、大きさ等は、次に掲げるところによらなければならない。
ア 表示に用いる文字及び数字の色は、背景の色と対照的な色とすること。
イ 表示に用いる文字及び数字は、日本産業規格Z8305に規定する8ポイント以上の大きさとし、かつ、消費者の見やすい書体とすること。
(4) 肥料の正味重量が6キログラム未満の場合には、(1)の様式の文字及び数字の大きさは、適宜とする。
(5) 生産若しくは輸入又は表示した年月を(1)の様式に従い記載することが困難な場合には、「生産(輸入)した年月」の欄に記載箇所を表示の上、他の箇所に記載することができる。
(6) 原料を(1)の様式に従い記載することが困難な場合には、「原料」の欄に記載箇所を表示の上、他の箇所に記載することができる。

別表(第1関係)
肥料の種類 表示事項
堆肥(汚泥又は魚介類の臓器を原料として生産されるものを除く。) 一般表示事項
原料
主成分の含有量等
窒素全量
(アンモニア性窒素)
(硝酸性窒素)
りん酸全量
(く溶性りん酸)
(可溶性りん酸)
(水溶性りん酸)
加里全量
(く溶性加里)
(水溶性加里)
(アルカリ分)
(可溶性石灰)
(く溶性石灰)
(水溶性石灰)
(可溶性けい酸)
(水溶性けい酸)
(可溶性苦土)
(く溶性苦土)
(水溶性苦土)
(可溶性マンガン)
(く溶性マンガン)
(水溶性マンガン)
(く溶性ほう素)
(水溶性ほう素)
銅全量
亜鉛全量
石灰全量
(可溶性硫黄)
炭素窒素比(堆肥又は動物の排せつ物に限る。)
水分含有量
動物の排せつ物
混合特殊肥料
備考
1 一般表示事項は、次のとおりとする。
(1) 肥料の名称
(2) 肥料の種類
(3) 届出をした都道府県
(4) 表示者の氏名又は名称及び住所
(5) 正味重量
(6) 生産(輸入)した年月
2 第2の1の(8)のアに定める主成分の含有量等については、銅全量にあっては豚ぷんを原料として使用するものであって現物1キログラム当たり300ミリグラム以上含有する場合に限り、亜鉛全量にあっては豚ぷん又は鶏ふんを原料として使用するものであって現物1キログラム当たり900ミリグラム以上含有する場合に限り、石灰全量にあっては石灰を原料として使用するものであって現物1キログラム当たり150グラム以上含有する場合に限り、水分含有量にあっては乾物当たりで表示する場合に限り、それぞれ表示しなければならないものとする。
なお、( )内の主成分にあっては、規則第11条第9項の表の中欄に掲げる量以上含有する場合に限り、記載することができるものとする。
            
別紙(第2関係)
主成分の含有量等の分析に当たっては、独立行政法人農林水産消費安全技術センターが定める肥料等試験法によるものとする。ただし、次の表の第一欄に掲げる主成分の量の算出は、同表第二欄に掲げるものによることとする。
第1欄 第2欄
りん酸全量
く溶性りん酸
可溶性りん酸
水溶性りん酸
五酸化リン(P25
加里全量
く溶性加里
水溶性加里
酸化カリウム(K2O)
アルカリ分 酸化カルシウム(CaO)及び酸化マグネシウム(MgO)
石灰全量
可溶性石灰
く溶性石灰
水溶性石灰
酸化カルシウム(CaO)
可溶性けい酸
水溶性けい酸
二酸化ケイ素(SiO2
可溶性苦土
く溶性苦土
水溶性苦土
酸化マグネシウム(MgO)
可溶性マンガン
く溶性マンガン
水溶性マンガン
酸化マンガン(MnO)
く溶性ほう素
水溶性ほう素
三酸化二ホウ素(B23
可溶性硫黄 硫黄(S)
附則(令和3年6月14日農林水産省告示第1012号)
1 この告示は、肥料取締法の一部を改正する法律附則第一条第二号に掲げる規定の施行の日(令和三年十二月一日)から施行する。
2 この告示の施行の日前に肥料の品質の確保等に関する法律第二十二条第一項の規定による届出がされた特殊肥料の主成分を記載する方法については、当分の間、なお従前の例によることができる。

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